原因
子どもも大人も風邪を引きますが、風邪の90%はウイルスによるものです。
ウイルスは一度体に感染をするとどんどん増えていきます。
ウイルスを少なくする薬は今のところ開発されていません。
症状
透明の鼻水、白い鼻水、黄色い(膿性)鼻水 この順で変化をして徐々に良くなっていきます。
他にものどの痛み、痰が絡む、熱が出る、咳が出るなど風邪では多彩な症状が出ます。
治療方法
それぞれの症状に対して薬を使っていきます。
症状が出てから4日以内では生活面での対応が大切となります。
しかし、どんどん悪くなっていく、1週間経過してもよくならない場合には細菌感染の合併を考えて抗生物質での治療をしていきます。
日常生活で気をつけること
ここでは、ウイルスと細菌の違いについても少し触れます。
多くの風邪ではウイルスによるものと上述しましたが、ウイルスには抗生物質は全く効きません。
つまり、治療の目標は体の中で増えているウイルスをいかに活動させないか、追い出すかになります。
免疫力を上げるという言葉もありますが、ウイルスが活動しにくいような状態を作ってあげることが大切です。
家でできることとして、栄養を取る、しっかり寝る、暖かい恰好をし、お風呂は寝る前にさっと入り、お風呂に入ってから寝るまではがんばって1時間以内にする(これはお風呂に入ることで体力を使うこと、お風呂から出ると体がどんどん冷えるからです。)、寝るときは汗をかかない程度でいつもよりも1枚多く着る、子どもには腹巻きをする、などを心がけます。
ウイルスは冷えた体では活発になりやすく、温かい状況では活動しにくいのです。体の中で増えてしまったウイルスをなるべく活動させないようにしていくことも治療のひとつです。
医師から出される薬はそれぞれの症状について和らげる薬となります。ウイルスが活動していると症状も強くなりますが、それは自然経過で悪化しており、徐々によくなっていきます。
細菌は、ウイルスの50倍ほどの大きさのものです。ウイルス感染が長引いてくると細菌感染が合併することがあります。この場合は抗生物質で治療をしていくことが望ましいです。